変形性膝関節症

中高年における膝痛はほとんどが変形性膝関節症によるものです。

階段の昇降で膝が痛くなる
動き出しの一歩目に膝にズキッと痛みが走る
膝の内側が腫れてきて痛む
病院のレントゲン検査で軟骨が減ってると言われた
膝が伸び切らなくなってきた
歩いていて左右への動揺が昔より大きい気がする
このようなお悩みに当院はお役に立てます!

変形性膝関節症とは?
膝についてしっかり理解を深めておきましょう!

膝が痛くなり病院でなどの医療機関で「軟骨がすり減っています」とか「骨が少し変形しています」とかいわれたことはありませんか。常に体重を受け続ける膝関節を何十年も使っているわけですから多少削れてきたり、軟骨が少し欠けたりということは当然起こってきます。ただ、ものすごく変形しているのに痛みのない方もたくさんいらっしゃいます。つまり、「変形≠痛み」ということです。
変形性膝関節症とは、膝の関節部分で軟骨が脆くなり、少しずつすり減っていくことで徐々に膝が変形し、日常生活でも痛みが出てくる状態です。初めからO脚のような骨の変形がある訳ではなく、何年もかけて徐々に変形して行った結果です。初期は膝が少し曲げにくかったり、階段の下りで痛みがあったりなどの症状になります。
ただし、知っておいていただきたいことは、軟骨には痛みを感じる受容器(じゅようき)と呼ばれる部分そもそもありません。だから、割れていたり、傷ついたりしても痛くないはず?なのですが、その破片が側副靭帯(そくふくじんたい)などの靭帯に刺さったりすると痛くなり、滑液包(かつえきほう)という関節を保護するような袋に刺激しても痛くなります。
また、関節部分の骨の表面は関節軟骨という軟骨に覆われています。その軟骨部分の代謝も年齢と共に徐々に落ちていき、弱くなってきます。その時に軟骨の下にある骨、そのままなのですが軟骨下骨(なんこつかこつ)まで達してしまうと痛みが出ます。つまり、「軟骨は痛くないけど、その周辺に悪さをすると痛くなるよ」ということです。
変形性膝関節症の原因は?
原因因子の他に加速因子のコントロールが重要です。

病院を受診して、「原因は加齢による軟骨のすり減りです。」と言われて、湿布と痛み止め、関節へのヒアルロン酸注射で処置が終わってしまうことがあります。
もちろん、変形性膝関節症に対して最新のMRI技術や血液検査・尿検査まで実施して徹底した原因究明を行なっている病院もあります。
一般的に言われている原因
加齢
肥満、メタボリックシンドローム
遺伝
骨密度
ホルモン、性別
これらは変形の原因因子です。一部を除くとほとんど不可避なものが多いですね。ただ、考慮されるべきはこのような不可避なものではなく、変形を加速させる因子どれだけ取り除くことができるか、換言すれば、変形の速度を遅くする方法を考えるということです。
変形の進行速度を速める原因
不良姿勢
バランス能力の低下
筋力・筋バランスの低下
脚の筋力と痛みには負の相関が見られることが多いです。やはり、筋力があるとそれだけ関節部分にかかる負担を筋肉が助けてくれるので安定性も増し、痛みとしての症状は出にくいです。
だから、一生懸命運動されている方もたくさんいます。素晴らしいです!ただ、運動していて筋力もあるのに膝を痛めてしまう人もいます。こうなるとよくわからない???となってしまう方もいっらっしゃるかもしれませんが、これは簡単です。姿勢やバランスが悪いだけです。ちょっと大げさですが、体重50キロの方が右に30キロ、左に20キロという感じで偏った歩き方をしてたらどちらの膝が辛そうですか?「右?」はい、正解です!
【変えられる部分を変える】
階段の下り動作では膝関節に体重の10倍近くの負荷がかかると言われています。つまり、体重を2キロ落とすとアバウトな計算ですが約20キロの負担軽減につながるということです。
実際に体重のコントロールで膝の痛みがなくなったという方も今までにたくさんみています。膝関節に加わるストレスをいかに軽減するのか、これが長持ちの秘訣ということです。
それしかありません!
ここでは何をしてくれるの?
膝関節のストレスを軽減し痛みをなくす方法は、バランス調整と筋力強化です。

おそらく多くの方は「膝が痛いから軟骨減ってるのよねきっと、痛み止めと湿布を病院でもらってこようかしら?」となります。社会通念的に【中高年膝痛→軟骨減った→変形性膝関節症】という方程式が完成してしまっています。
そして、その対応は【レントゲン検査→やっぱり軟骨→湿布・痛み止め、場合によってはヒアルロン酸注射】という流れでしょうか。消炎鎮痛剤は初期の変形性膝関節症に炎症を抑える効果を発揮することも多いですが、進行していく中であまり効かなくなることがあります。また、炎症を沈め、痛みがない間にも変形は進んでいきます。
「痛くない=治癒」ではないということを強調しておきます。あまりに放置しておくことで人工関節への置換を検討せざるを得ない場合もありますから、早期から自分の膝を守る、長持ちさせる努力が必要不可欠となります。先程もお伝えしましたが、変形の減速が最も重要ということです!
当院では、このように変形性膝関節症に対してアプローチしていきます!
運動療法は消炎鎮痛剤よりも痛みを軽減する効果があるとすでに日本整形外科学会などでも実証されています。
全身からバランスの調整をしていきます。膝関節に出ている症状のほとんどは、股関節や足関節、腹部などが大きく影響しています。前後左右に荷重を均等にかけられる状態にしておくことが、第一歩です。バランス能力を検査し、膝関節にかかるストレスを軽減していきます。
バランス調整のために靴の中にインソールを入れてバランス能力をあげ、膝周りの筋力、特に太ももの筋力強化は膝の変形の進行を減速し、痛みを出してしまうようなストレスを軽減してくれることはわかっています。特に大腿四頭筋(だいたいしとういん)という筋肉が重要で、この筋肉は大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、中間広筋(ちゅうかんこうきん)からなりますが、多くの人は内側広筋の萎縮が著明なことが圧倒的です。
一人ひとりにあわせた的確なトレーニングをお伝えしていきます。
当院にはコンディショニングエリアを設けており、そこで筋バランスや神経系、可動域へのアプローチが可能です!また、セルフケアもお伝えして、ご自宅でも実施できるようにします。ご自宅ではうまくできない、という方は当院のコンディショニングエリアは月額制で通い放題のプランもあります。ここで週2〜3回の定期的なトレーニングをお勧めしています。まずは現状を知ることが大切ですね。
膝の痛み改善トレーニングの例

このような運動は非常に有効です。呼吸を止めずにゆっくり膝の裏で丸めたタオルを押し込むように伸ばすようにして力を入れてください。
まずは10秒キープするように試してみてください。◯のついている部分を意識して行います。 痛みが強く出る場合にはすぐに中止してください。

変形性膝関節症は早めのケアが重要です。

運動したいけど、何をすればいいかわからない。
テレビでやってた膝体操したら、痛みが増してしまった。
正座が出来なくなってしまった。
膝が痛くて、外出が嫌になってきた。
などは実際の患者様が来院時に言われる声です。
これを一人ひとりの膝の状態と向き合い、その機能を最大限に発揮するためのお手伝いをさせていただきます。
痛みとは、生活習慣や仕事における繰り返しの身体への負担に対してのシグナルです。そのシグナルを真摯に受け止め、根本原因の究明とそれに対する明確なアプローチが、あなたの身体の訴えを受け止めることための唯一の方法であると考えております。
膝の痛みを我慢して放置しておいては悪化していくだけになってしまうばかりでなく、バランスの崩れを大きくし、他の部位に悪影響が波及してしまいます。その負の連鎖をここで終わらせたい、なんとかしたい。という方は全力でお手伝いいたします。
我慢していても良くなることはまずありません、お気軽に当院にご相談ください。